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OCNモバイルONEが始める「httpsのペーシング」とは何か

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OCNモバイルONEは過去、ぱっとしない時期が続いていましたが、最近、何かが変わっていると感じます。
先日、MVNOの界隈で今年最大のニュースだと私が感じている「トップ3かけ放題」の発表に続き、興味深い発表がありました。

9月27日から「httpsのペーシング」を始めるとの発表です。

すでに各社がニュースで報じていますが、その内容がNTTコミュニケーションズ発表の内容のままなので、この記事では少し詳しく説明します。
「最適なペースにコントロールするものです」だとわからない方のために。

ペーシングは輻輳(ふくそう)を防ぐ

ネットワークの世界で「ペーシング(Pacing:ぺーしんぐ)1」という言葉は目新しい言葉ではありません。

2000年代には世界最高速度を競う技術開発でペーシングの技術が使われていました。

TCPプロトコルの「スロースタートアルゴリズム」と「輻輳」の関係

ペーシングを説明するために、TCPプロトコル2と輻輳(ふくそう)について説明します。

よくスマートフォンで利用する動画やWebサイトの閲覧に利用するHTTPプロトコルは、TCPプロトコルで通信をしています。
TCPプロトコルはデータを正確に確実に届けることを目的に策定された通信仕様なので、どのような状況であってもデータ送受信の正確性が保証される仕組みです。

しかし、実際のデータ通信では、伝送路上で様々な原因で「パケット」がなくなってしまうことがあります。
例えばルータの転送速度を超える通信量が発生した場合には、ルータがパケットを破棄してしまいます。これを「輻輳(ふくそう)」と言います。

TCPプロトコルでは、パケットを送ったプログラムが、受信したプログラムから「パケットを受け取ったことを示すパケット(ACK)」を一定の時間で受け取れなかった場合に、この輻輳が発生したものと判断をしてパケットを再送し、常に正確なデータを送ることに努めます。

ここで気をつけたいのが、TCPプロトコルが「スロースタートアルゴリズム」を採用しているということです。

「スロースタートアルゴリズム」とは、あるプログラムが通信を開始する時、最初は情報量が少ないパケットを送ることから始めて、相手からその応答が戻ってきたら、次は情報を多くしてパケットを送り、徐々に送信する情報量を増やしてスピードアップしていく仕組みです。
しかし、一度でも再送が発生すると、再度、情報量が少ないパケットを送るところからの再開となってしまいます。

これは、伝送路上のある地点で発生した「輻輳(ふくそう)」を再度起こさせないことを目的としたもので、正確なデータの送受信を行うという面では優秀な仕組みなのですが、通信速度という面では大きなロスとなります。

ペーシングで輻輳を防ぐ

ペーシングとは、簡単に言うと、パケットとパケットの間にわざと隙間を作って、一定の速度でパケットを送る技術です。

高速道路で渋滞が起きるのは、人間が運転していると一定の速度を保てないからです。
もし、高速道路が平面のエスカレータのように一定の速度を保つベルトコンベアだった場合は、通行量にかかわらず高速道路入り口での車間間隔を保ったまま、一定の速度を保つことが出来る、というとイメージがしやすいでしょうか。

ペーシングではネットワークの中で、輻輳が発生しやすい箇所3に合わせてパケットの間隔を調整をすることで、輻輳による通信速度の遅延を回避します。

過去の事例では、ペーシングで10〜40%の通信効率アップが図れた、という記録があります。

「httpsの」ペーシング?

今回の発表で、あえて「httpsの」と銘打っているのは、実は5月の時点ですでにTLSを使わない通信でのペーシングを行っているためだと思われます。4

今のところ、各サイトが計測している通信速度測定では、まだ良い結果が得られるようにはなっていません。
現在、Googleの主導でWeb全体のHTTPS化が進んでいるので、そこまでの効果がなかったのかもしれません。

そして、TLS上のhttpsパケットをペーシングするにはまた別の技術が必要だったのでしょう。

まとめ

これまで、混雑時間帯の通信品質の向上は費用面でMVNOにとってはリスクが高い「帯域の増強」でしか行うことが出来ませんでした。

もし、9月27日以降、OCNモバイルONEの混雑時間帯の通信速度が早くなるようであれば今回の施策は画期的な成功と言えると思いますが、果たしてどうなるでしょうか。

私は今後のOCNモバイルONEに注目しています。

\ 公式サイトはこちらです /

  1. ページングではない。 
  2. プロトコル - 通信におけるプロトコルとは、ネットワーク上での通信に関する手順に関するルール(手順)のこと。送信側と受信側で同じルールを用いることで、異なるシステム間で通信が可能となる。 
  3. MVNOの世界では、「POI(相互接続点)」の機器がそれにあたります。 
  4. 「OCN モバイル ONE」において、通信が混雑する時間帯の通信速度やコンテンツ表示に要する時間を改善 で発表されたトラフィックコントロール装置はペーシングを行う装置です。 

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